湘南寺田屋 山の記録

時々出かける山の記録です。ハイキング、バリエーションルート、山スキー、早駆け、ボリダリング等。鳥見や海外ハイキングも少々。

中の湯温泉ベースの焼岳南尾根 (+乗鞍ゲレンデパウダー)

 中の湯温泉が安房峠旧道沿いの標高1550m付近に移転し、ガイド本にもここをベースとした安房山コースなどが紹介されている。これに加えて、焼岳南尾根ルートを組み合わせて2日で2本を滑る計画とし、11日の祝日+有給一日で出かけた。退職で優雅な生活中のH間さん、社長夫人の主婦テレマーカーK山さんの3人で温泉宿付山行とあいなった。

2月11日(祝)晴れ

 10日夜、残業のため、都内のH間さん宅に23時30分過ぎにようやく到着。中央高速経由で島々街道の道の宿(風穴の里)に3時について仮眠。K山レガシィは5時くらいに合流。7時半に出発して、安房峠旧道口のゲートを開けて急坂を登って中の湯温泉着。立派な宿である。

 宿の裏からシールをつけて出発(8:40)。雪は表面に硬い15cmくらいのプレートが乗り、下の雪とは接合が悪く不安定である。ひと登りですぐに車道に交わり、ここから正面の安房山へのルートと別れ、夏道沿いに焼岳南尾根に向かう。いくつものスノーシューの古いトレースがあるが、最近の入山者は無い様子。急な斜面となり、苦労しながらシール登行。1時間で1800m付近まで上り一本いれる。体力がないというK山さんも頑張っている。1900mあたりで単独の方が1名、なれきった様子で登っていく。

f:id:teradaya:20090211083253j:imageプレートが不安定

f:id:teradaya:20090211093652j:image南尾根樹林帯をシール登行

1970m小ピークを11:30通過しさらに樹林帯を登るとやがて疎林となり、釜トンネルから登ってくる道の合わさると思われるプラトーとなる(12:00)。焼岳が真正面に見え、北峰直下から噴煙が上がるのも間近に見える。丁度正面に今回狙っていた双耳峰の間を落ちるボウル状の谷が見えるが、急速に天候が悪化し雪も降り始めてきたので、尾根上2200mで行動を中止とする(12:50)。

f:id:teradaya:20090211085241j:image穂高をバックに

f:id:teradaya:20090211120448j:imageようやく山頂部を望む(H間さん、K山さん)

f:id:teradaya:20090211120050j:image同じくK山さんと私

f:id:teradaya:20090211124919j:image尾根までさらにひと登り

腹ごしらえをし、焼岳と写真を撮って13:20滑降に移る。雪は重くスキーを取られて快適とはとてもいえないが、雪崩に軽快しつつも結構なペースでどんどん降りる。樹林帯に入ってから安全地帯であるが、小さな登り返しがあったり、ブッシュが濃かったりと苦労する。なるべく登路トレースを外れないようにしていたが、最期は西側にかなりずれて降りきった(14:20)。

雪が大降りになる中、GPSと地図で慎重にルートを確認して、宿に向かう。50mほどの登り返しで小コルを越える必要があったので、再度シールを装着。最期は宿までひと滑りし、雪まみれで中の湯着(15:05)。

その後大雪となり、一晩で50cmほど積もった。中の湯はよい露天の湯、よい食事、感じのよいスタッフと感じのよい宿である。3人とも気に入り、次回は家族同伴でと話す。酒豪のK山さんを前に、男性二人は地ビールあたりですでに酩酊。いつの間にか寝てしまっていた。

12日(木)計画では安房山にとの計画であったが、駐車場から車が出せないほどの豪雪。山は危険と判断し、平日のゲレンデでのパウダーハントとする。車を出すのに随分苦労した後、乗鞍高原スキー場の最上部でゲレンデパウダーを大いに荒らして満足して帰路についた。途中190年近い古民家の蕎麦屋「合掌」でうまい蕎麦を食し、定番の「ゆけむりの里」でにごり湯を楽しみ、K山さんの知人のペンション(なんと本格的なインドアクライミングウォール付)を覗いて、帰路に着いた。

f:id:teradaya:20090212075650j:image宿の前から穂高

f:id:teradaya:20090212065303j:image f:id:teradaya:20090212070929j:image 大雪 

(行動記録)

11日(水・祝)

中の湯 8:40

1800m地点 9:40-10:00

P1970 11:30

稜線2200m地点 12:50-13:20

南尾根降りきった地点 14:20

中の湯 15:05 

(延べ登高距離)650m (延べ下降距離) 650m

(装備)ガルモント バンディットB2