湘南寺田屋 山の記録

時々出かける山の記録です。ハイキング、バリエーションルート、山スキー、早駆け、ボリダリング等。鳥見や海外ハイキングも少々。

海と桜を見に吾妻山

高曇りに時々晴れ間のみえる暖かい日、桜を見に二宮の吾妻山へミニハイキング。妻は用事で来れなくなったのでひとりでビールとおつまみ、鳥見の双眼鏡を持って出発。二宮駅から西に700m歩いて右折して階段の山道へ。いたるところに満開の桜。階段は結構長く続き、今日は気温も高いのでシャツ一枚で行く。とにかく外国人が多いのはおそらく何らかガイドで紹介されているからであろう。
山頂は芝生広場になっていて賑わっているが、広いのでゆったりできる。桜の森を越えて相模湾が広がり箱根の山が見渡せる。残念ながら富士は霞の中。ソメイヨシノが多いがオオシマザクラの白い花も混じり美しい。


メジロヒヨドリも来ていたが、ハクセキレイが2羽(1羽は黒い夏羽に換羽済の個体)、菜の花を抜いた畑で採餌しつつ、桜を眺めていた。

ハクセキレイ。この個体はすでに黒い夏羽に換羽済

九段「さかぐち」の花見あられでビールを飲む

 

下山は北側の浅間神社へのミニ縦走路を辿り、駅の北口に直接降りた。
今月の山渓の特集グラビア頁に紹介があったので混雑を心配したが、さほどでもなくとてもゆったりしていてよい山である。海と桜を楽しめる他にない立地。


 

二宮駅〜吾妻山(昼食)〜浅間神社二宮駅

約2km、高低差135m

 

神楽峰から雁ケ嶺滑走

晴れ、弱風、安定したザラメ雪の好コンディションの春の好日。山の会のメンバーとツアー山行(中級)として、神楽峰〜霧の塔〜雁ケ峰ルートへ。ここはフルにスキー場のリフトやゴンドラが使え、標高高く雪が多く残るのが良い。今日も上部は190cmの積雪。

関越道から谷川連峰 

 

リフトトップまでロープウェイ→滑降→リフト→滑降→ゴンドラ→滑降→第1高速リフト→第5ペアリフトと乗り継ぎ。ここに無人の登山ポストがあるので計画書を提出しビーコンチェック。9時40分にシールで出発。

稜線までは広い緩やかな斜面を快適にシールハイクアップ。苗場山北面の眺望がよい。

大きな揚水発電所のカッサダムを背景に

稜線に到着 苗場山北面は結構険しい

 

稜線上を北に歩くが細かなアップダウンもありゆっくり行く。中尾根分岐の小ピークまで再度シールで登る。ここから中尾根を滑りゴンドラトップに戻るのが一番お手軽コースであるが今日はこの先のツアーに行く。ピークからの下りでMさんが大きな窪地ギャップの乗越え時に左ふくらはぎを痛めるトラブル。脚力のあるメンバーなのだがこの先は長いのでしばし状態を見つつ悩んだが、予定のコースを行くこととする。

Nさんはシール登りがまだ不慣れでペースが上がらない。トラバースしたくなるが雪崩リスクを最大限考慮し稜線を忠実に行く。ピットテストもやっておいたが、概ね安定しているものの25cmくらいの深さに弱層があり雪も湿分の多いザラメなので頭に入れておく。

 

霧ノ塔手前2010mピークには予定よりかなり遅れて13時到着。ここからの滑降は無木立の大斜面もあり楽しめるが、北上する稜線に乗りなおすので登り返しもあり時間を要する。ゆるいアップダウンの尾根を雁ケ峰手前のコルまで行き、ここで再度シールをつけてピークへひと登り。ここから東に延びる尾根でスキー場に戻る。標高が下がりブッシュも出てくる上途中結構な急斜面もあり、足の痛みや疲労で各Mとも苦労。横滑り等を多用するよう伝え、怪我のないよう慎重に下り、ようやく16時にスキー場林道コースに合流。スキー場で待っていたNさんご家族には大分ご心配をかけてしまった。

 

 

今回想定よりかなり時間がかかってしまったが、山スキーの技術にまだ慣れていないメンバーなので、計画段階で登下降のペース等を慎重に検討するべきであった。また、足を痛めたメンバーの状況については慎重に判断したつもりだが、後半痛みが強くなったこと等考えると、登り返して距離の短いエスケープルート(中尾根)を取るべきであったのではと反省。

GPSコース)



 

 

(コースタイム)

0420 湘南発 
0730 かぐらスキー場みつまたステーション駐車場 着
0830 かぐらゴンドラ~第5リフト乗り継ぎ
0940 リフトトップ(1830m登山口)
1040/1050神楽ヶ峰 稜線(約2000m)
1050/1100 中尾根分岐
1300/1310 霧ノ塔(1993m)
1440/1445 雁が峰(1667m)
1600スキー場戻り

移動距離約10km

 

写真展「四季白馬」と観桜皇居散歩

金曜日、銀座の富士フォトギャラリーで菊池哲夫先生の写真展「四季白馬」が開催されるので妻とともに伺う。たくさんの方々で賑わっていた。今回は全作品デジタルとのことであるが、大判パネルでも隅々まで細密でとても美しい。作品解説に、機材を背負って厳冬期にスキーで1000mシール登高で撮影地点に到着、等の説明があり、たいへんな体力と気力であると感服する。会場にいらしたのでご挨拶し、少し山スキー談義なども。妻は(以前の山の「星月夜」を見ていたので天文写真家だと思っていたのか、「今回は山の写真が特に素敵です」等ボケ味をかましていたが)。一冊購入してサインをいただいた。毎日眺めたい。

(※今回も会場の写真撮影&SNS掲載OKとのこと)

 

有楽町線で市ヶ谷に移動し、外堀の桜を眺めて靖国ソメイヨシノ標準木を見てから、千鳥ヶ淵へ。7部咲くらいだが人はたくさん。皇居北の丸公園を通って竹橋まで散歩。

竹橋あたりのお堀にスズガモがまだ少し残っていた。

少しOAZO丸善に寄ってから、新丸ビルの6Fにあるオーストラリア料理店でおいしいものを食べてから帰宅。

蛭ヶ岳スピードハイキング

先般の谷川岳でバテたので、体力トレーニング山行として蛭ヶ岳にスピードハイキング。休憩は立ったまま10呼吸までとし山頂以外は座らないルール。

蛭ヶ岳日帰りはこれまで、大倉から往復(http://d.hatena.ne.jp/teradaya/20061204)、西丹沢自然公園から檜洞丸越(そのまま塔ノ岳まで縦http://d.hatena.ne.jp/teradaya/20071207)とやったがいずれも10数年前なので、今回は道志側からの短めコースとする。

 

6時半に自宅発。最近雨男は脱したものの渋滞男になったようで圏央道で30分ロス。青根集落の林道終点近く(2車線道路肩)に駐車して快晴の下歩き始める。気温が異常に高く24度もあるので半袖。

 

林道終点からよく整備された針葉樹林を通り、山道に入る。キブシの花穂が垂れ下がってたり、苔(カモシゴケ)がもふもふと伸びていたり、アセビの花が咲いていたり。春の山である。よく踏まれた道を稜線まで上がる。

 

稜線からは東海自然歩道蛭ヶ岳の分岐の姫次まで。ここまでノンストップで30人くらい追い越して快調に飛ばす。シジュウカラやコガラが樹のてっぺんでさえずり、コゲラのギィギィ、キョッキョッという声やエナガのジュルジュル声も聞こえる。夏鳥ももうきているようで長い囀り(自分には識別不能)も聞こえる。春が来て富士山も美しい(黄砂予報だがあまり感じられなかった)。

 

分岐から少し下ってから蛭ヶ岳に登り返して賑わう山頂に到着。所々日陰にはまだ雪が残っていてゴア防水のアプローチシューズで今回は正解。


ちょうど3時間でなかなかいいペース(?)。富士山が美しいが今月の南岸低気圧のせいか南斜面の雪が多いのにびっくり。テルモスの「山専」をカモシカのセールで買ったので持参し、”6時間たってもカップラーメンを作れる”を試すつもりだったのだが、たしかに十分な温度が保たれていてびっくり。しかしカップラーメンを車に忘れてきてしまい、熱々の白湯でカロリーメイトを食べることとなりとても残念。

 

帰路は袖平山経由としたがこの道は地図にはあるがほぼ廃道になっていた。下部は林業作業道が入り混じっていてそちらに下ってしまったが地図とGPSで特に問題はなく2時間半で車に戻った。下りは結局誰にも会わなかった。

ずっと富士が見える

蛭ヶ岳〜檜洞丸への稜線 /  アセビがたくさん

袖平山山頂(縦走路から離れて静か) /  いつかいきたい大室山

今は廃校となった青根中学校(とてもきれいに手入れされている)

 

 

(コースタイム)

青根集落(釜立林道終点近く駐車スペース480m)0820発ー1000稜線(東海自然歩道)ー1010蛭ヶ岳分岐(姫次山, 1430m)ー1120/1145蛭が岳(1,673m)ー1240姫次山ー1255袖平山(1,432m)ー(北尾根経由)ー1415青根集落

(距離、高低差)

往復16.0㎞、高度差1,190m、累積標高1,580m 登り3時間、下り2時間30分

GPS

 

谷川岳西黒沢滑降

4時半に湘南発で上毛高原駅7時着。パン食べたりして新幹線で来るOさんを待つ。以前の山の会でご一緒していた強くて頼り甲斐のある岳人(更には腕の良い料理人)。改札からは登山者がたくさんダッシュでバスに向かって走っていた。9時前に谷川岳ロープウェイ駅到着。ここは今季から星野リゾートの経営に変わったが施設等に変化はない。しかしスキーヤーはごく少なくほとんどが登山者!リゾート感は今のところないようだが、入場券(スキー履いていると一日券必須となった)。
ゴンドラとリフト一本で天神平へ。天神尾根には蟻の行列のようにものすごい登山者。この日おそらく500人以上は登っていた。山スキーヤー、ボーダーは自分達含めても10人もいなかった。すっかり様変わりである。

すごい行列


山頂までOさんはシールでグイグイと。自分は急傾斜でグリップが効かず全くついていけない(体力、技術の差)ので、担ぎを交えて行列に交じって登る。2時間半でトマの耳に到着。あまりの人混みにすぐ退散して肩の広場で滑降準備。

 

山頂から万太郎山方面


寡雪で下部沢筋の雪が繋がっているか気になっていたが、毎週来ているというボーダー達から大丈夫との情報を得る。雪の状態は安定しているようであり、大きな切れ目や最近の雪崩デブリもないようだが、慎重にスタート。ギャラリーが多い肩の斜面直下は硬いクラストだが転ぶと格好悪いのでがんばって滑る。

肩の小屋直下はクラストした硬い斜面。稜線上はまだ登る人がたくさん

滑降開始

この辺は快適

youtube.com

灌木のある緩傾斜地形で相互監視

 

西黒沢内に入り慎重に雪を見るが、適度に緩んだザラメでどうやら危険は少ない。しかし下部まで一枚バーンの超急傾斜で高度感にビビる。左右からの雪崩を相互監視しながら滑降。ルートはノド状の狭い場所に入りうねりながら高度を下げていく。雪はザラメだが徐々に重くなりターンが疲れる。しかし転倒は避けたいので踏ん張りどころ。

結構な高度感(中央豆粒がOさん)

ルートはうねりながら右下方面に落ちていく

デブリの残る急斜面をいく

だいぶん降りてきた 雪崩が怖い

ノドに向かってさらに急傾斜をいく

西黒沢本谷(ザンゲ沢)に合流) 古いデブリがたくさん

 

西黒本谷(ザンゲ沢)に合流して一息つくが、急斜面を古いデブリを乗り越えて滑り、ようやく熊穴避難小屋からの一般ルートに合流して一安心。しかしこの後は沢筋の流心が出てしまっており、慎重に雪をつなぎながら滑走。来週はもう通過が厳しそうな気配であった。

熊穴沢と合流して一安心   /   沢筋は割れてて危険なので注意して

 

最後はスキー場の800m地点に合流し、行き交うゴンドラを見上げてようやくのんびりと板を走らせる。約45分で1,300mほどを滑り降りた。やはりスキーは早い!久々にヒリヒリする山行であった。

板を担いでロープウェイ駅まで戻り、上毛高原駅まで走ってから暖かい鴨南蛮蕎麦を食べて解散。

 

(天候)高曇り 気温高め、弱風(南東)

(コースタイム)
0935 1480m リフトトップ
0945/0950  1440m コル(シール登高準備)
1220 1963m トマの耳
1230/1240 1925m 肩広場(滑降準備)
1255  1550m 西黒本谷合流
1310  1250m 熊穴沢合流
1310  1110m西黒沢沢床
1330  737m 西黒沢出合(車道合流)

水平距離:約8km

累積登高:約800m、累積滑降高度:約1350m

 

(道具)Elan Ripstick 94, 178cm +G3 ion 8

              Lange Tour 110

    Olympusμ1030, iPhone12mini




四阿山BCツアー

前回ヤマボク(山田牧場スキー場)周辺で初めて基礎技術を体験した山の会のメンバー(Nさん、I幡さん&M田さん)で、シール登高と自然斜面の滑降を実践。

早朝湘南をでて菅平方面へ。順調に以前お世話になったあずまや高原ホテル(残念ながら廃業されてしまった)の脇の駐車場に到着したのだが、なんと自分の手違いでポールを忘れてしまうトラブル。I幡さん旧知のスキー宿でお借りすることができたが、出発遅れ1時間ほど。

(以前細板テレマーク で登り、脚を負傷したことが..... 

 →  樹氷の四阿山テレマーク - 湘南寺田屋 山の記録

 

全員で雪崩ビーコンの動作確認をし、登山口からすぐにシールを装着したスキーで歩き始める。シール登行経験の少ないメンバーもいろいろビンディングの調整等しながら徐々に慣れていく。

 

昨晩に低気圧が通過し今日は西高東低とり寒気が流入の日なので、天気予報サイトは悪天予報であったが、実際は快晴弱風の好天。先週までは地面が見えるほどだったそうだがどうにかまとまった新雪があったようだ。途中、積雪の状況や雪崩リスクなどを確認しながら、牧場斜面や樹氷林を登る。青空の下を登っていくのは楽しい。


傾斜が徐々に増す中、シール登行のコツなどを学びながら森林限界9合目下まで登り、メンバーの体力等を考えて14時目途で滑降に移る。上の方は新雪が30cmほどあり、濃い目の樹林に悩みつつもパウダーランを楽しむ。下るにつれ徐々に雪が重くなりブッシュも濃くなりターンに苦労するが、最後の牧場斜面は広々と広がり浅間や菅平方面も美しい。最後までスキーのまま滑降して無事に登山口に帰着。


(コースタイム)

0400頃  湘南/横浜エリア発 
0825         菅平高原(旧あずまの高原ホテル)駐車場
 (装備トラブル対応で出発遅れ)
1015           登山口(1,450m)発
1210/1220  中尾根分岐(1,850m) 
1400/1415  9合目稜線下(2,160m) 
1615           登山口 
1640          菅平高原→帰京

 

(装備)

Eran RipStick 94/184cm、 G3 ion 10、Lange XT100Tout 他

(写真機材)

Olympus μ1030, iPhone 12mini

寄ロウバイ園から櫟山ハイキング

松田町寄(ヤドリキ)のロウバイ祭は昨日までだったが、まだまだ花は満開で見ごろ。祭期間中は駐車場が使えないが、今日からはOK 。
ロウバイのトンネルをくぐり早咲きの桜の蜜をメジロの群れが吸うのを見たりしてから、お湯を沸かしてベンチでランチタイムとする。眼下に山里の景色が広がる。昨年もずっと鳴いていた犬が、今年も遠くで吠え続けている。鶏鳴も時々響くのも去年と一緒。木々の蕾がふくらんで山は薄くピンクがかっている。よい集落である。

ロウバイは良い香り

山中が黄色+濃い色の早咲き桜

黄色のトンネルのよう。誰もおらず静か。

 

今日はこの先の櫟山810mを目指して歩くこととする。この山道は鍋割山まで繋がっており、歩きやすい。最初は広葉樹の林で明るいが徐々に杉の人口林が増え林業用のブル道が入っているのをかわしながら歩く。600mまで上がってから一旦下り舗装された林道を横切る。下山の人数名。ここから櫟山まではほぼ登り続きとなる。途中江ノ島や大山南尾根などが見通せる。寒気が少し入り山沿いは雲が多いが見通しは悪くない。

いざ山道へ

広葉樹の葉でふかふか/ 江ノ島方面

 

ゆっくりとなだらかな山頂まで行くと展望も開けて心地よい。今日は能登半島の付け根の山中塗りの塗り茶碗を持ってきた(地震被害の輪島を支援しているそう)。相模湾を眺めながらお茶をたてて一服してから、夕方寒くなる前に早目に下山した。

石川の山中塗の茶碗 / ご満悦

まだ元気に下山開始

立派な根がお気に入りらしい/ ちゃんと閉める

花と夏みかん里山景色

 

(撮影機材)Pen F + フォクトレンダー25mmf0.95 /  iPhone12mini

(コースタイム)

寄駐車場(285m)1140
林道横断 1325
櫟山(810m) 1410-1440
駐車場1620