GW明けの週末、例年であれば北ア穂高エリアのルンゼ滑降の好コンディションが期待できる。Oさんと明神岳から岳沢への滑降を計画し岳沢小屋には予約を入れてのだが、 GWに槍に入っていたOさんから聞くと上高地から見た明神あたりは夏山のように黒々としていたそう。
岳沢小屋はいつもスタッフブログで奥明神沢やコブ尾根等のルート状況をアップしてくれるのだが、電話で問い合わせてみるとやはりこの数日の高温で融雪が早いよう。コブ尾根からの写真を送っていただき確認したがやはり雪のつながりが危ういように思え残念ながら今年は中止とした。
まだ板しまいにはちょっと物足りないおで、11日(土)日帰りでまだ雪がたっぷりあるはずの針ノ木雪渓にいくこととした。
土曜日6時に始発の東海道でOさんに茅ヶ崎まで来てもらい、一路圏央道、中央道で信州を目指す。白峰三山や槍穂連峰が見通せて美しい(雪があるように見えるのだが)。安曇野I Cで降りて扇沢まで急ぐが中央道の工事渋滞等で到着は10時過ぎとなってしまった。
10:20、外国人観光客のバスがしきりに発着する中、スキーとブーツをザックにつけてトレランシューズで出発。枝に板をひっかけながら右岸側トレースを進み、雪が出始めたあとも歩いて約1時間で蓮華大沢が出合う大沢小屋あたりの堰堤を越えてからシール装着。この辺りでようやく標高1650m。快晴で気温は高く、ツバ付ハット、サングラス、半袖のスタイル。グローブもシェルのみで十分。
14時を滑降開始時間と決めて登っていく。一世代若いOさんに離されつつ頑張るも、途中徐々に離される。雪渓上に視線を落とすと結構大きなクマの足跡が続いていたちょっとびびる。熊も雪渓が歩きやすいようだ。
結構大きな足跡
半袖ででも暑い
しかし、傾斜が強くなるについれ自分の左足のシールの接着が悪くなり、ついには剥がれて雪まみれになる。コールテックスCT 40はこうなったらもうお手上げで接着力はもどらない。やむを得ず再び板を担いでキックステップで追いかける。けっこう時間を消費してしまい、峠まであと少しというあたりでタイムリミット。マヤクボから針ノ木を目指したパーティは雪が薄く途中までとしたそう。やはり寡雪の年である。
滑降モードに移り、交互に滑る。幸い流水による縦溝はあまりないが凹凸が多く雪面には落石も多いので慎重に行く。それでも中間部は広いスロープがずっと続いており、湿ったザラメ雪をまあまあ快適に滑る。
最初は急斜面 / 雪面は比較的きれい
中間部のザラメ雪の大きな斜面を快調に飛ばす
https://youtube.com/shorts/oqmzZVXc-3U?feature=share
下るにつれ古い雪崩デブリが左岸側から多くなるので引っかからないように進む。蓮華大沢出合あたりからは右岸側の不安定なトラバースとなる。結構こなすのが厄介だが転倒しないよう気をつけ進み、再度アプローチシューズに履き替えて扇沢駐車場まで戻った。